QPLからQMLへの移行要領

2005/1/7

1.概  要
 この資料は、QPL認定からQML認定への移行に関するJAXAの基本的な考えを述べたものである。
2.QML移行の流れ
  2.1 QPL認定辞退及びQML認定申請
(a) 製造業者はQPL認定辞退申請及びQML認定への移行の届出を技連により行う。この時点から移行の諸手続きが開始される。
(b) JAXAは技連の提出を受け速やかにQPL品の最終受注案内をJADEP登録各社に通知する。最終受注期間は原則として最低3ケ月を確保する。
(c) 最終受注の有無に依存するが、受注があった場合、製造業者はQPL品の最終製造を行い、これを持ってQPL品の生産を打ち切る。
(d) 技連提出時に受けていたQPL認定有効期間の終了をもってQPL認定取消となる。ただし、有効期間内に製造若しくは品質確認試験が終了しない場合は、 認定期間を1年延長する(工場審査なし書類申請のみによる)。
(e) 並行して進めるQML認定取得作業においては、認定取得業者は、個別仕様書、品質保証プログラム(品プロ)計画書、製造に係る文書等を整備する。JAXA は製造業者の工場において品プロの審査を行う。品プロの審査後、製造業者はQML認定申請を行う。
(f) 移行の手順は、JAXA-QTS-2000Bの3.4.1.9項(QPLからQMLへの移行)に従って行う。規定の概略を以下に述べる。4M(作業者、材料、製造工程、及び製造設備 )が変わらないという前提で、認定試験は省略して認定申請を行うことが出来る。ただし、QMLとQPLの認定試験項目及び合否判定基準の対比表を作成し、QMLの認定試験がQPL認定試験で満足されていることを示すこと。また個別仕様書及び品プロ計画書は認定申請時に提出する。
(g) QML認定における品質確認試験(グループB)の扱いは、現に受けているQPL認定の有効期間内においてQPLの品質確認試験(グループB)が既に実施されているか、若しくは実施されれば、その試験をQML認定 の最初の製造ロットで要求される品質確認試験(グループB)として扱うことが出来る。
(h) 製造業者は品プロの審査後QML認定申請を行う。JAXAでは認定申請受理後、認定の承認までは概ね1ケ月を要する。製造業者は認定取得後でなければ、QML品の 受注を開始してはならない。
(i) 製造工程におけるQPL品とQML品の重複があってはならず、QPL品とQML品の製造の間には適度の空白期間(1週間程度)を設ける。
 
  2.2 移行の届出時期及びQML認定申請時期
    製造業者はQPL品の生産打ち切りと、QML品の製造開始日、QML品の供給開始日等を設定する際は、QPL品の最終受注期間の3ケ月、製造期間、 QML認定申請の審査期間(1ケ月程度)を考慮してスケジューリングを行い、申請等はタイムリーに行うこと。
 
  2.3 移行時のQPL認定品の扱い
(a) QML認定取得日からQPL認定の有効期間終了日までは、QPLとQMLの認定が重複することになるが、この間のQPL認定品の出荷は制限を受けない。
(b) QPL認定取消後のQPL在庫品の出荷については、QPL認定により製造されたものであることを否定するものではないので、QPL品の出荷、使用は製造業者、使用メーカの責任に委ねられる。
ただし、適用仕様書に規定される「長期保存」に係る要求に従うものとする。
以上



フローチャート


図:QPLからQML移行のスケジュール例