平成13年度第2次観測ロケット実験概要

(SESノートK-No.997より抜粋)

2002年1月6日更新

1.概要

ロケット到達高度水平距離全長全重量搭載機器重量実験目的
S-310-30140km156km7.8m0.8t60kg下部熱圏の熱収支と力学の観測


2.実験主任

文部科学省宇宙科学研究所 教授 小山孝一郎


3.実験場所

文部科学省宇宙科学研究所 鹿児島宇宙空間観測所


4.実験期間

平成14年2月1日(金)〜2月28日(木)(打上げウィンドウ)
実験予定日実験時間帯延期する場合の期間
2月1日(金)19時30分 ※119時30分〜20時00分 ※22月2日〜2月28日

※1:宇宙開発事業団のH-IIA2号機の打ち上げ日と重なった場合、同日打上げは行なわない。
※2:2月14日以降に打上げることとなった場合、日毎30分〜1時間程度時間帯が遅くなります。


5.実験観測の内容

下部熱圏の熱収支と力学の観測

 本ロケットによる実験は中性大気から熱的電子へのエネルギーの流れを探るために提案されたものである。この研究の動機は、高度100〜130km付近にある約1000億〜1兆個/cm3の大気密度の100〜1000万の一しか存在していない電子の温度が、往々にして大気温度より高いのはなぜかという素朴な疑問にある。バケツ一杯の水に熱い一滴のお湯はたちまち冷めてしまい、周りの水の温度になることは自明である。ところが観測される電子の温度は往々にして大気温度より高い。

 この原因として振動している窒素分子のエネルギーを周りの電子が受取るとする多くの理論的報告があることを考慮すると、大気密度、大気温度に加えて、窒素振動温度と電子温度の4つの物理量を同時に測定することが本質的であるとの考えに至った。この考えに基づいて5年間をかけて開発した大気密度・温度および窒素振動温度測定器の性能は、平成8年2月にS-310-24号機により確認されている。

 今回の実験では、性能向上を図った本測定器に電子温度測定器を加えて、最終目的とする4つのパラメータを同時に得る。このほかに特に大気温度に大きく関係している大気の風はチャフ放出により観測する予定である。高度130km以上の高度の窒素振動温度は今回はじめて測定し、これまで出されている理論の検証に用いる。ロケット実験期間中の大気力学に関する情報を得るために京都大学および独立行政法人通信総合研究所がそれぞれMUレーダ、大型中波レーダによる風観測を行なう。


6.観測ロケット実験の概要図

観測ロケット実験の概要図



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